【感想】デス・ストランディングについて
メタルギアシリーズでおなじみの小島秀夫監督の作った「デス・ストランディング」
プレイをしたのはだいぶ前だが、唯一無二のゲーム体験ができた。
ゲームをする目的は、プレイするゲームによって違いますよね。
FPS・TPSのようなゲームであれば、シューティング要素が強いし、RPGであればストーリーだったり、キャラクターの成長要素だったり、シュミレーションゲームだったら、頭をひねらせるところが面白かったりする。
おおよそ、どのゲームも同じようなジャンルで分類することができるが、このデス・ストランディングは唯一無二ともいえるジャンルだったような気がする。
色々なゲームを遊んだが、「体験」という言葉がこのゲーム程ぴったりくるものはなかったかもしれない。
このゲームをすごく雑に説明してしまうと、「荷物を運ぶ」ゲームである。
ただ、とにかく色々な所へ色々な荷物を運ぶのである。
自分で梯子をかけたり、杭を打ってロープを使って崖を降りたりしながら、道なき道を荷物を担いで歩くというのが、基本のゲーム。
この説明だけ聞くと何が面白いのだろう?と思う人もいるはず。
まあ、実際はその道中でいわゆる敵となるようなミュールだと、BTといった存在がいて、バトル要素もあるわけだが、バトルを楽しむのが本質のゲームではないと個人的には思っている。
また、そのゲームの世界観も唯一無二のものだった。
ゲームを進行するにつれて、少しずつこの世界のことが分かるようになっていく仕組みなのだが、小島秀夫監督らしい世界観の作りこみにとにかく感心するのだ。
SF要素のあるゲームなのだから、近未来の技術が登場することなんてゲーマーにはいつものこと。
別に説明なんてなくたって、潔く受け入れるのだが、そのSF設定の一つ一つにちゃんとした設定があって、ゲームの中で説明を聞くことが出来る。
まあ、そういった細かいところを気にしない人はちゃんと飛ばすことが出来るようにはなっているが、気になる人はいちいち作りこまれた設定を確認しては、このデス・ストランディングという世界観にどっぷりと浸かっていく。
荷物を運ぶことをゲームの中核に据えたというアイデアもしかり、すごく独特なSF要素の設定もしかり、飽きさせないストーリーと、程良いバトル要素、、、小島秀夫監督以外には出来なかっただろうなと思わせる全体的な作りこみのバランス。
それらが合わさって、唯一無二のゲームとなり、「こんなゲームは初めてだ」と思わせる。
もちろん、独特なゲームだからこそ、人を選ぶゲームでもあると思う。
でも、小島秀夫監督の狙いにハマったゲーマーは幸せな体験ができたはず。
ゲームをやっていて、この世界には自分以外の人間はもういないのでは?と思わせる孤独感をプレイヤーに味あわせつつ、リアルな世界での人と人との繋がりを考えさせる、そんなゲーム。
個人的に、ただ荒野を歩いてる時に不意に流れてくる絶妙なミュージックのセレクトにもしびれました。
ただ荷物を担いだキャラクターを荒野で歩かせているだけなのに、突然流れだしたミュージックと共に、味わったことのない感覚を覚えました。
なんだろう、あの体験は。
語彙力がなくて、すいません。
ただ、他のゲームでは味わったことのない体験ができるゲーム、それがデス・ストランディング。
面白かった。
ありがとう、小島秀夫監督。